下田 歌子

       帝国婦人協会設立主意書
            下田 歌子

「まことに揺籃(ようらん)を揺(ゆる)がすの手は、以(もっ)て能く天下を動かすことを得(う)べし。」
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※一般女性の地位の向上を目的として「帝国婦人協会」を結成し、その後、女性の教育の向上に努め、実践女子大学の前身である学校を設立した。「揺りかごを揺らす手こそが、社会を変革する力となる」という内容である。「揺りかごを揺らす手」とは、子どもを愛育するその手である。昨今の世情はどうであろうか。育児放棄、虐待、子殺し、簡単に離婚し家庭崩壊など枚挙にいとまがない。子どもに向ける無償の愛のある人の手でなければ、社会の変革など画餅(がべい)にすぎない。

           平成28年12月26日 記