勤学文

             勤学文(かんがくぶん)
                   
司馬光

 
謂(い)う勿(なか)れ今日(こんにち)学ばずして来日(らいじつ)ありと。謂う勿れ今年(こんねん)学ばずして来年ありと。日月(じつげつ)逝(ゆ)きぬ、歳(とし)我と延びず。嗚呼(ああ)老いたり是れ誰れの愆(あやま)ちぞや。

【口語訳】
 今日勉強しなくとも明日があると思ってはならない。また、今年勉強しなくとも来年があると思っていてはいけない。月日は早く過ぎ去るもので、歳月は自分と一緒に延びてはいかない。後年、ああ私が間違っていたと嘆いても
、それは誰の過失でもない。自分自身が間違っていたのだ。

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※ 何度、この反省に立って机に向かったかしれない。試験が近づくと無性に本が読みたくなったりした。本を読んでいることが勉強だと自分を誤魔化していたのである。試験が終わると無残な結果に愕然として、次の試験のために頑張るぞと妙に意欲が出た。が、それも何日も続かなかった。そうして、今日まできてしまった。そう、自分が悪いのである。
 佐藤一斎の「少くして学べば則ち壮にして為すこと有り。壮にして学べば 則ち老いて衰えず。老いて学べば則ち死して朽ちず。」を心の糧にして、これから学んでいこう。
         平成28年6月5日 記