水原秋桜子(みずはらしゅうおうし)

    水原  秋桜子

桑の葉の照るに堪へゆく帰省かな 
わが命菊むかいて静かなる
こしかたや馬酔木(あしび)咲く野の日のひかり
瑠璃沼(るりぬま)に滝落ちきたり瑠璃となる
滝落ちて群青(ぐんじょう)世界とどろけり
葛飾や桃のまがきも水田べり
法師ぜみ鳴く新学期始まれり
連翹(れんぎょう)や真間(まま)の里びと垣を結はず
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※水や若葉の匂いのする多くの句を残した水原秋桜子は、葛飾の自然を愛した几帳面な人であった。
 間もなくお盆である。「桑の葉の照るに堪へゆく帰省かな」のような気持ちで、混雑もものかわと故郷に向かう人も多くいるだろう。それでも帰るのが故郷である。 
 以前大菊を作っていた私は、「わが命菊むかいて静かなる」がよく理解できる。菊作りは土作り、山に落ち葉を拾うために足を運んだことが思い出される。
       
   かつての菊作り 200鉢ほどダルマ・福助が並ぶ H18.10.26
        平成29年8月11日  記