藤原兼輔
人の親の心は闇にあらねども子を思ふ道に惑ひぬるかな
みかの原わきて流るるいづみがはいつ見きとてか恋しかるらむ
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※三十六歌仙の一人。紫式部の曾祖父。「人の親の・・・」の歌が、「源氏物語」に度々登場するのは、その人間関係による。
確かに人間的に立派な人でも、我が子のことになると盲目になるのは、世の常である。藤原兼輔は、887年の生まれであるから、1000年以上も前になる作品である。しかし、その本質は、今も少しも変わらない。親と子の情愛は、不思議なものである。
平成26年12月21日 記