張 継   

  楓橋夜泊(ふうきょうやはく)
           唐 張継(ちょうけい)

月落ち烏啼いて霜(しも)天に満つ
江楓(こうふう)漁火愁眠(しゅうみん)に対す
姑蘇(こそ)城外の寒山寺(かんざんじ)
夜半の鐘声(しょうせい)客船(かくせん)に到る

【口語訳】
 月が沈み、烏が鳴き、霜の気が天に満ち満ちている。漁火が燃えているので色付いた楓が、愁いのため眠れないでいる私の目にチラチラして見える。姑蘇城外にある寒山寺から夜半を告げる鐘の音が響き、この船にまで聞こえてくる。
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※外的から身を守るために街全体を城壁で囲んだ。これは、他民族の侵略を恐れたヨーロッパの国々も同じだ。国を守る必死の闘いだったはずだ。この漢詩は掛け軸となっていて、よく見かける。
            
        ドイツ ローテンブルグの街を囲む城壁(H26.12撮影)
             平成27年4月24日 記