在原行平(ありわらのゆきひら)

        在原行平

 立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来む
 旅人は袂すずしくなりにけり関吹き越ゆる須磨の浦風
 わくらばにとふ人あらば須磨の浦に藻塩たれつつわぶとこたへよ
 いくたびかおなじ寝覚めになれぬらむ苫屋にかかる須磨の浦波
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※ 在原行平は在原業平の兄で、後年須磨に流されたとも言われていて、「源氏物語」の「須磨」のモデルとの説もある。謡曲「松風」では、須磨にある在原行平が松風と村雨という姉妹を愛する物語になっている。
       
     平成30年10月29日 記