上杉鷹山

          上杉鷹山(伝国の辞)

一、国家は先祖より子孫へ伝え候国家にして我私すべき物にはこれなく候
一、人民は国家に属したる人民にして我私すべき物にはこれなく候
一、国家人民のために立たる君にして君のために立たる国家人民にはこ
  れなく候

【口語訳】
一、国家は先祖から子孫に伝えるところの国家であって、自分で身勝手に
  してはならないものである。
一、人民は国家に属している人民であって、自分で勝手にしてはならない
  ものである。
一、国家と人民のために立てられている君主であって、君主のために立て
  られている国家や人民ではない。
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※出羽国米沢藩の第9代藩主。瀕死の状態であった米沢藩を数々の施策で再生させるきっかけを作り、江戸時代屈指の名君として知られている。上記は、上杉鷹山が家督を譲るに当り、藩主の心得として伝授したものである。
  民衆は平和で平凡な暮らしを望んでいるのに、為政者は領土拡大や個人的な権力保持のために国民を犠牲にするのが常である。諸外国で起きている紛争もこの例外ではない。北朝鮮の木造船が日本各地に漂着しているが、あの惨劇も一部権力者のなしたことである。すべての政治家は、民衆のためにあることを深く心に刻まなければならない。
          平成29年12月11日 記